失われた自信と存在意義をとりもどす(職員のつぶやき)

昼食後、事務所前をきょろきょろと歩かれるM様
話をうかがうと、掃除を手伝うと職員へ申し出たそうだが、
「我々が掃除をしますから、どうぞゆっくりされてください」と言われたという。
M様「私は何のとりえもない人間だけど、何かお役に立てないかと思ったの、でも私がするより職員さんが段取りよくされたほうがいいものね」
「私は何もできない、存在価値もない、私は何をすればいいんだろうと思って、自分の居場所をさがしていたの」と話された。
もちろんM様の応対をした職員に悪気はなく、むしろM様に負担をかけないための応対であったと思う。
しかし、何もしなくてもよい環境を提供することは、結果的にM様の存在意義、価値を奪う結果となってしまっていたようだ。
「自分の居場所だと実感していただく」これはまほろあいらでの理念の一つなのだが、
ご利用者の仕事を奪うことで、自分の居場所さえも奪ってしまったのだと反省させられた。
自分の居場所だと実感していただく、それは決して豪華で綺麗な部屋を提供するという意味ではない。
今一度初心に帰り、理念の意味を考え、自分の立ち振る舞いを考えてみようと思う。

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