思い出音叉【オモイデオンサ】（職員のつぶやき）
まほろあいらには利用者Ｉ様が若いころから愛用していたピアノがある。
音楽が大好きなI様に懐かしんでいただけるようにと、家族より寄贈していただいた品だ。
せっかく寄贈していただいたピアノを活用しなければもったいないので、
来月はプロのピアニストを招き、コンサートを計画している。
Ｉ様はまほろあいら最高齢者なのだが、音楽への情熱は失っておらず、今日もピアノに向かい演奏をされていた。
「お上手ですね～」と声をかけると「自己流だけど好きでね～」と照れくさそうな笑顔を見せてくれた。
そんなＩ様が演奏中首をかしげる仕草がみられていた。
どうされたのだろうと話をうかがうと、「１オクターブというのかね・・・家にあった頃と音が違うような気がするんだよね」
その言葉を聴きハッとした。
実は遡ること１か月前、ピアノコンサートに向け調律を行ってもらっていたことを思い出したからだ。
僅かな調律による音の変化に気づかれたのか、補聴器の調子が悪かったのか定かではないが、
Ｉ様まもなく102歳
末永く素敵な音色を奏でてほしいと願う。
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